空き家情報コラム
COLUMN「空き家の数が増えている」ということはテレビなどで耳にしたことのある方も
多いかと思います。
実際に、総務省が5年ごとに行っている調査によると、2013年の全国の空き家は820万戸あり、なんと住宅総数の13.5%を占めているとのこと!!
10年前と比較するとその数は2割増加していることになります。
これほど空き家が多いにも関わらず、新築思考の強い日本では次々に新しい住宅が建築されているのが現状です。
また、空き家が増加している背景には政府が景気対策の一環として住宅の建設を後押ししていたということもあります。
今後も増加が予想されている空き家ですが、処分も管理もせずにそのままの状態で放置してしまうと、様々な問題が発生してしまいます。
空き家を所有している方は、「面倒だから」「遠方でなのでなかなか管理できない」なんて言っている場合ではありません。
誰も住んでいない空き家を放置していても何も良いことはなく、むしろデメリットだらけ・・・。
■建物の老朽化のスピードが早まる
人が住んでいない状態の住宅は、急速に老朽化が早まります。
その理由は、誰か人が住んでいれば定期的にメンテナンスされますし、窓やドアの開け閉めがあるので室内に湿気がこもることも少なくなります。
空き家の劣化が早まるのは、締め切られている際にこもる湿気が大きく影響していますので、窓や戸を開けて換気することがとても重要なのです。
■建物の資産価値が下がる
人が居住している住宅でも、年数が経てば建物の資産価値はどんどん下がっていくものです。
さらに、空き家が増えている地域では町全体がゴーストタウン化し、土地自体の値段も下落するという悪循環に陥ってしまいます。
■火災のリスクが高まる
人が居住している家よりも、空き家の方が放火犯に狙われやすいということをご存知でしょうか?
ポストにはチラシがたくさん溜まっていて、庭の草木は伸び放題と、燃えやすい条件のそろった空き家は、放火犯のターゲットになりやすい傾向にあります。
また、電化製品のコンセントに溜まったホコリによる火災も増えているようです。
■空き巣や不法侵入の被害にあう可能性も
一目で空き家だとわかる住宅は、空き巣や不法侵入の被害にあってしまう可能性も高くなります。
浮浪者のたまり場になってしまったり、勝手に侵入してそのまま住み着いてしまうケースもあるようです。
■周囲にまで悪影響が及ぶ
空き家を放置するデメリットは、所有者だけでなく周辺の住民にまで影響が及びます。
火災が起こればもちろん近隣へ燃え広がってしまう危険性がありますし、空き家に発生したネズミや害虫による被害が出てくることも。
また、ひどく老朽化した空き家は倒壊する恐れがあることも忘れないでください。
倒壊までいかなくても、地震や台風、突風などによって外壁や屋根材が周囲へ飛散してしまうことも十分考えられます。
もし所有している空き家が倒壊したり、外壁や屋根材が飛散することによって周辺の住民にまで被害が及んでしまった場合、その空き家の所有者には賠償責任が発生します。
不動産の所有者には工作物責任と言って所有物を適切に管理する義務があるのです。
なので、例えば所有している空き家の一部が飛散してお隣の家の車を壊してしまった場合には空き家の所有者はその車の修理費を負担する義務があるのです。
もしそれを拒んだ場合、被害を受けた隣人は損害賠償請求の裁判を起こすことが可能なのです。
元々誰かが住んでいた住宅が空き家になってしまった事情や経緯はそれぞれですので、簡単に処分できるものばかりではないと思います。
しかし、老朽化した空き家をそのまま置いておくことは非常に危険ですので、早めに対策をする必要があります。
老朽化した空き家対策としては、解体するか修繕するかのどちらかしかありません。
空き家を解体するにしても修繕するにしてもお金がかかりますので、老朽化してしまう前に適切に管理して置くことが理想です。
解体する場合にかかる金額は100万円程度だと言われていますが、修繕する場合にも数百万円は少なくても用資する必要があります。
もし「特定空き家等」に該当する空き家であれば、解体する際に補助金を利用することができる場合もありますので、まずは役所に問い合わせて相談することをおすすめします。
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