空き家情報コラム
COLUMN人が長期間生活していない空き家には、ドブのような嫌なにおいが発生してしまうことがあります。その原因は水回りの排水の臭いにあります。排水の臭いが逆流してこないようにS字トラップがあり、そこに水が溜まっていますが、その水が蒸発してしまうと下水の臭いが室内に入ってきてしまいます。また、その臭いがカーペットやじゅうたん、畳などに染み付いてしまうと、消臭剤などを置いても消えません。
臭いを消すには、まずS字トラップに水を溜めることです。またトラップを外してしっかり洗い、排水溝の掃除をすると効果的です。クロスの臭いは張り替えれば解決することが多いですが、それでも臭いが消えない場合、下地の石膏ボードに結露などが原因でカビが発生しています。石膏ボードを交換すれば消えますが、カビの発生を防ぐため日ごろの管理が重要になります。
近所の空き家からひどい悪臭がする場合は、体調を崩すほどひどいものであれば、所有者に撤去を求めたり、慰謝料を請求したりすることが可能な場合もあります。「特定空き家等」に該当していれば行政に勧告や命令を出してもらうことも可能です。
所有している空き家の整理をするため、久しぶりに行ってみたら部屋にこもった湿った空気とともにドブのような嫌な悪臭がすることがあります。
誰も住んでいない家なのに、なぜなのでしょうか?
空き家でなくても、帰省や旅行のため長期間自宅を空けていた時に「帰宅してみたら家の中が臭かった」という経験をされたことのある方も多いのではないでしょうか?
それと同じことが、長らく人が住んでいない空き家でも起こっていて、ひどい場合だと周辺の住民にまで悪臭で迷惑をかけてしまうこともあります。
家は、人が生活していないと嫌な臭いが発生しやすい環境になってしまうのです・・・。
長期間人が住んでいない空き家が臭くなってしまうのには、いくつかの原因があります。
■水回りの排水の臭い
トイレやお風呂、洗面台、キッチンなどの水回りを長期間使用していないと、その排水によって悪臭が発生してしまいます。
使用した生活排水は、すべて道路の下にある下水管まで流されているのですが、普段生活している分には排水の臭いは気になりませんよね。
それは、排水の臭いが逆流してこないようにS字トラップがあり、そこに常に水が溜まっている状態にしているためなのです。
また、空き家に限りませんが、排水溝の汚れが原因だったり、排水ホースの破損などが原因で嫌な臭いがすることもあります。
しかし、長らく家を空けていたり空き家の状態になると、当然水を流したり排水したりすることがないので、臭いが逆流してくるのを防ぐトラップの水が蒸発してなくなってしまい、室内に排水の嫌な臭いが入ってきてしまうのです。
また、トラップの水が蒸発してなくなってしまうと悪臭がするだけでなくコバエが室内に入ってくることも・・・。
■カーペットやじゅうたん、クロスに染み付いた臭い
カーペットやじゅうたん、畳などに染み付いた臭いは、窓を開けて換気してもなかなか解決する問題ではないですよね。
もちろん、消臭剤を置いても嫌な臭いが消えることはありません。
■排水が原因で水回りから嫌な臭いがする場合
トラップの中の水が蒸発してしまうために悪臭がする場合には、まずは排水の臭いが逆流してくるのを防ぐトラップの中に水を溜めておくことが必要です。
できればトラップまで外して中までしっかりと洗うことがおすすめです。
お掃除グッズを自分で用意して徹底的に掃除することができればそれに越したことはありませんが、なかなか自分では難しいという場合には業者にお願いするのも一つの方法です。
また、排水溝が汚れている場合にはそこも綺麗に掃除すると、嫌な臭いが消えます。
■じゅうたんやクロスなどに臭いが染み付いている場合
もし、「空き家を賃貸物件として人に貸したい」ということであれば、リフォームをしてじゅうたんやクロスなどを取り換えるとこれらの臭いはだいたい消すことができます。
しかし、クロスを張り替えても畳を新品にしても室内にカビ臭さが残ってしまうこともあります。
その原因は、クロスの下地である石膏ボードが結露によって濡れてカビが発生しているからです。
この場合もカビ臭い原因となっている石膏ボードを交換すれば、気になる臭いはなくなりますが、せっかく石膏ボードを新しくしても結露がまた溜まってしまえば同じ事になります。
なので、石膏ボードを交換しても換気をしたり結露が溜まらないように拭くことを心がけることが必要なのです。
近所の空き家から悪臭がする場合、悪臭の程度にもよりますが、体調を崩すほどひどいものであれば空き家の所有者へ撤去を求めたり慰謝料を請求することが可能です。
よくテレビで見るいわゆる「ゴミ屋敷」になってしまっている場合でも、原則として所有者でない人が勝手に片づけたり撤去することはできません。
悪臭を放っている空き家がもし「特定空き家等」に該当していれば、市町村などの行政にゴミを撤去するなどの勧告や命令を出してもらえる場合もあります。
※「特定空き家等」とは、以下のような状態のことを言います。
■そのまま放置していると倒壊等著しく保安上危険となるおそれがある
■そのまま放置していると著しく衛生上有害となるおそれがある
■適切な管理がされていないため著しく景観を損なっている
■周辺の生活環境の保全を図るために放置することが適切ではない
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